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November 26, 2011

もったいない

1回も観ることができないたくさんの方々の声を聞くと、
本当に切なくなります。
電話はもちろんのこと、調べたり、人に聞いたり、思いつくあらゆることをやってみてください。

ところで、蜷川さんの”もったいない”という言葉、
私が一番もったいないと思ったのは、夏虹です。
初の月9できみぺの大森さんの脚本で、共演者に恵まれ、大量の宣伝もしてもらい、
なのに、はあ~?でした。
きみぺからの子持ち潤くんファンは多く、そこをターゲットにしたように思えるのですが、
自分たちと似たような環境のヒロインに潤くんが恋をして、しょっちゅうキスさせれば、喜ぶだろうとでもいうような、
制作者側の志の低さが目立ったドラマでした。
それが、きみぺの大森さん脚本であったというのが、なんとも悔しく情けない。
フジテレビという大きな組織になるほど、制作側、共演者側の利害関係がいろいろあって、
結局、過去の成功パターンの表面だけをもってくるというドラマ作りになってしまったのでしょうか。

そして、今回の『あゝ、荒野』。
私はまだ観ていないのですが、感想を読む限り、
潤くんの圧倒的オーラを存分に生かした作品になっているようで、
これは、蜷川さんが、潤くんの欲望の大きさをよく知っていて、
それに賭けた作品と役をあててくれたのではないかと思うのです。
潤くんは舞台だけでなく、現実世界で見ても、そのオーラが凄いとよく言われますが、
オーラとは何か?と問われれば、私は欲望の大きさだと思うんです。
先日の『嵐にしやがれ』で、小さいころ、「大きな家とスポーツカーが欲しかった」というようなことを言っていましたが、
常に、今の自分には手に入らない大きなものを求めて生きている人なのではないかと思うのです。
スターであろう、光り輝く存在であろうとする巨大なエネルギーがオーラとなって現れるのではないかと思うのです。

新宿新次は、原作を読む限り、具体的イメージが湧くような表現がなく、
でも、絶対的存在であるというオーラが必須な役。
蜷川さんは、松本潤という欲深い俳優と一緒に、
ほとんどゼロから、新宿新次という人間を創造したかったのではないでしょうか。

組織の論理に埋没してしまったのかと思われた夏虹とは真逆に、
蜷川幸雄という圧倒的権力を持つ個人だからこそ、
汲めど尽きせぬ才能があるのに、まだまだ開拓されていないもったいない松本潤という存在を、
未知の世界に引っ張り上げることができたのではないかと思うのです。
そして、お父さんのお芝居をたくさん観ているであろう蜷川実花さんが絶賛しているのですから、
潤くんが、この作品を蜷川作品の中でもトップ群に引き上げてくれたのでしょう。

潤くんを起用したCMが、彼の魅力を引き出した刺激的なものが多いのも、
コンセプトを明確にすることができるCMクリエーターの存在が大きいのではないかと思うのです。

潤くんの二度めの月9の『ラッキーセブン』、
もったいないという結果にならないことを願っています。


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