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October 27, 2011

舞台『あゝ、荒野』へのエール

私が潤くんのお芝居が好きなのは、
上手いと思われたいとか、よく演じたいとか、
そういう余計なものがいっさいなくて、
その役の世界に没頭している感じがするからなんだと思います。

ハングリーでピュアな魂が、肉体と表情を動かしているだけで、
それ以外の何も存在しない感じがするんです。

もちろん演技は、脚本や演出やカメラとの合作だけど、
たまに、神がその目や表情に宿るときがあって、
そんなとき、ドキっとさせられて、
落ちる人が出てくるんだと思います。

舞台になると、さらに研ぎ澄まされる気がします。
観客との一体感が、ますます彼の魂を浄化するのでしょうか。

『白夜の女騎士』で声が出なくなった日があり、
私はその数日後の千秋楽を観ることができました。
その肉体や声に神が宿っているように思え、
私は心が震え、涙を落とし続けました。
辛い時を心底味わい尽くし、誰のせいにもせず己と闘ったもののみが、
真に人の心を打つことができるのだと思いました。

彼は、このことを挫折ととらえているのかもしれませんが、
挫折から逃げない者のみが、次のステージに行けると思うのです。
彼の美しさは、その痛みを知っているからこそだと思うのです。

『ウェストサイドストーリー』の千秋楽のあいさつで、
2階席を見上げ、「またこういう舞台に呼んでもらえるように精進したいと思います!」と毅然と言った彼。
あれから7年。
精進を重ね、渇望する舞台にまた呼んでもらえたけれど、
また挫折があるかもしれない。
でも、挫折を重ねるたびに、強く、大きく、美しくなっていくと信じられる。
その潔い生き方が人を魅了し、才能が磨かれ、蜷川さんに「もったいない」と言わしめるのだと思います。
舞台上の潤くんは、広大な宇宙に抱かれ、
何があっても神が見守ってくれると思います。


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