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April 19, 2009

『スマイル』初回を見て。

金スマで紹介されていた、歌手の川村カオリさんのいじめ体験を思い出しました。
彼女は現在、乳がんが3か所に転移している状態で歌手活動をしていますが、
日本人とロシア人とのハーフということで、小学校時代壮絶ないじめを体験しています。
中学に入ったとき、身を守るために素早くいじめる側に回ったのに、
ソ連の大韓航空機狙撃事件が起きて、
それをきっかけにソ連生まれだということで、教師からのいじめが始まり、
「川村カオリを殺す会」まで結成されたという、
人間って、ここまでできるのか?!という残酷極まりないものでした。

ほとんどの日本人は、ビトをあからさまに差別する人間のようにはならないけれど、
かといって、執行猶予中のフィリピン人を信じて雇う町村夫妻のようにもなれない。
建前で差別はよくないと言っても、当事者になったとき、差別する心がゼロだと言い切れる人がどれほどいるだろうかと思う。

『スマイル』は、そういう日本人の暗部をこれでもか~!とえぐってくるように思います。
そういうドラマを作ったら、高い視聴率は期待できないでしょうね。
だって、日本人が活躍して気分のいい野球のWBCやフィギアスケートは視聴率がいいからよく放送されますね。
バラエティでは、相方の頭をバンバン叩くお笑い芸人がたくさん出てきて、それを見て癒される視聴者がたくさんいるから、
似たような番組がたくさん作られる。

そういうテレビ界で、日本人に差別される側の人間を主人公にしたドラマを放送したら、
隠していた恥ずかしい部分が刺激されて、不快に思う人が多いでしょうね。
人間は見たいものしか見ない。見る覚悟のあるものしか見えない。

スマイル制作者側は、そういうことは十分承知の上で作っているんだと思うんです。
視聴率が期待できない素材でも、
過去に大ヒットを放った花男チームだから、通すことができた企画かもしれません。
また、花男で得ることができた大勢のファンに、こういう真逆なテーマのドラマを見て、
何かを感じて欲しい、知らなかった世界を知ってほしい・・・
というクリエーターとしての野望もあるのかもしれません。

松本潤ファンとして、今、この時期にこういうドラマにこういう役で主演することは、
賢明な選択だと思うんです。
得意分野として認知されている少女マンガの世界という安全パイと思われるものでイマイチの結果であれば、
しりすぼみ感がありますが、
アラだらけであっても、何が起こるかわからない、未知のエネルギーに満ちた、
今までののマツジュンをまったく感じさせないドラマへの挑戦は、
視聴率がイマイチでも、彼の新たな可能性を引出しますし、
視聴率がよければ、もうけもん!ですもの。


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