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December 19, 2006

『硫黄島からの手紙』の感想

硫黄島からの手紙、見てきました。
素晴らしい! 感嘆の一言です。
そして、ニノがあの映画に命を吹き込んだと言っても過言ではないと思いました。
私の映画歴の中でも、1~3番目に入ると思います。
シンプルだからこそ、人間の強さ・弱さという本質に迫っていて、ただただ脱帽です。
誰もが、あのような状況に置かれれば、それぞれの立場で、あのような行動をしたかも・・・という説得力がありました。
組織に忠実を良しとする人間。
人間や動物に対する優しさに忠実にならざるを得ない人間。
ヒロイズムを排し、心情的に似たようなものを持っているのに、国対国で闘う虚しさ。
こんなにも日本人を的確に描いている映画が、アメリカによって作られた・・・というのは、60年後にまた敗戦してしまったような悔しさがあります。

そして、ニノの素晴らしさ! 
暗く残酷な映画の中で、ニノの飄々とした演技と持ち味が、どれほどこの映画に救いと、誤解を恐れずに言えば、面白みをプラスしてくれたかわかりません。
まさに、ニノがあの映画の中に生き、そしてニノがあの映画に息を注ぎ込んだという気がします。

気になったのが、投降した兵士達は殺され、
抵抗した西郷が生かされたという最後です。
あれは、何かを言いたかったのでしょうか。
担架の上の西郷の表情と共に、気になるところです。

そして、二度とこういう悲劇を繰り返さないために、映画というエンターテイメントが果たす役割の大きさに、改めて畏敬の念を覚えました。

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